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庭について思うこと

庭について思う事…

独立してから約7年位になり、少しずつ造園工事や庭の手入れのご依頼を頂く事が増えてきました。それに伴って新しい団地などに行く機会も増え、他の造園業者の造った庭を目にする事が増え、色々と思うところがありますので少しだけこちらに書かせて頂きます。

最近の新潟の庭について私が思う事は、余計な構造物が多すぎる、植栽が少なすぎる、などがとても目立つ様に思います。
余計な構造物が多すぎるについては、見せる為だけの石積み、オブジェの様な石積み、住宅に合わない土塀やデザイン重視のフェンス、と考えています。
またそういう庭に限って植栽が足りない、必要な所に目隠しのフェンスなどがない、が多く見られます。
お客様の希望で、そういう構造物を造るのならば、まず必要な事をしてから造るべきではないでしょうか。構造物で予算を取られ必要な物がない庭では造園業者の一方通行の様に感じます。誰の庭でしょうか、庭は庭師の自己アピールの場ではありません。庭師はアーティストではありません。本気で職人目線に立たなければずっと残っていくような仕事はできないのではないでしょうか?

植栽が少なすぎるについては、必要な所に必要な樹木がないという事です。山採りの樹木を条件の悪い所に単体で植えたり、あまり西陽に強くない樹木を陽当たりの良すぎる場所に単体で植えたり、が目立つ様に思います。
また、その様に植えられた樹木は、その樹木、本来の姿で成長する事ができません。徒長枝だらけになってしまったり、数年をかけて枯れていってしまいます。性質や特性を考えず、見た目だけを重視した植栽では樹木は育っていく事ができません。その場に合った色々な樹木を組合せて植栽する事で、成長も穏やかになり樹木本来の姿になっていくと考えています。

少し堅苦しくなりましたが、あくまで私の今の考えです。庭作りをお考えの方の参考になればと思っています。

最後に私の考えを…誰の庭かを考え、流行りに流されるのではなく、昔の庭の真似ではなく、今の新潟の庭を造りたいと心から思っています。
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画像は今年の春に積ませていただいた石積みです。盛土をしなければ根腐れをしてしまうような場所でしたので、樹木を植えるための石積みです